MAPLE 2006

2006年9月7日 第37号 掲載
 
東部の紅葉を見に行こう!


 カナダは大きい。カナダの西と東では言葉だけでなく文化も含めて全く違った国にいるように感じる。カナダ東部の紅葉ツアーが日本ではブームになっている。

今回は東部の紅葉ということでニューヨーク北部の見所も紹介したい。 


アッパー滝と高架橋


レッチワース州立公園とロチェスター市

 
  カナダ・ナイアガラ市からアメリカのニューヨーク州に入って車で2時間。「東のグランドキャニオン」と呼ばれるレッチワース州立公園。

 ニューヨーク州といっても田舎の方なので、のどかな丘陵地帯だ。州道 号沿いにはメープルブッシュがあり、ニューヨーク産のメープルシロップもつくられている。

 レッチワース州立公園の見所といったら、まずは、アーチェリー・オーバールック。ここは、ジェネシー川とキャニオンのビッグベンドを見る雄大な景色のポイント。川を流れていくラフティングツアーが行われていることもある。インスピレーション・ポイントはアッパー滝とその上の高架橋、およびミドル滝までを見下ろすもっとも変化の富んだ景色のポイントだ。もちろんアッパー、ミドル、ローワーと3つある滝のすぐそばまで下りていくこともできる。色々なポイントごとにピクニックテーブルがあるのでお気に入りの場所でゆっくりするといい。ハイキングトレールも整備されており、ローワー滝の近くで石橋をわたりキャニオンの反対側に渡ることも可能だ。ここでは上からでも下からでもキャニオンと紅葉と滝を楽しむことができる。


インスピレーション ポイント


アーチェリーポイントより。
川ではラフティングツアーが
よく行われている。



 つづいてニューヨーク州第3の都市、ロチェスター市。コダック社の本社があり、ゼロックスの創業地としても知られる。イーストマン音楽院、遊びながら学ぶことを提唱したマーガレット・ストロングのストロング博物館(人形やおもちゃの博物館)。写真が好きな人なら是非イーストマン・コダック社の創立者ジョージ・イーストマンのイーストマンハウスを訪れたい。今は博物館になっており、写真やカメラの展示、ジョージ・イーストマンがアフリカや日本を訪れたときの思い出の品などが展示されていて興味深い。


ジョージ・イーストマンハウス


ストロング博物館


 ここへはナイアガラ現地発で日本語によるツアーも行われている。問い合わせは
ナイアガラ・ガイドサービス:
http://www.ngscanada.com/ 
905(357)0983




メープル街道


 ナイアガラからケベック市までのセントローレンス川に沿った約800 のルートがメープル街道として知られている。

 ナイアガラの滝はよく知られているがここの紅葉も美しい。アメリカ側のゴート島や滝の下流のワールプールの紅葉、ナイアガラ・オン・ザ・レイク市も情緒がある。ナイアガラ川に沿ったナイアガラ・パークス・ハイウェイはイギリスのチャーチル首相が「日曜日にドライブするなら世界で最も美しいハイウェイだ」と言ったそうだが、それぞれの季節ごとの美しさを表現してくれる。

 


ナイアガラの花火、10月上旬まで毎週金曜と日曜に行われる。


ナイアガラのワールプールの紅葉。


 統一カナダの最初の首都であるキングストンでは是非サウザンド・アイランド・クルーズにのってもらいたい。セントローレンス川の中に点在する島をめぐりながら様々なエピソードを紹介してくれる。川から眺めるキングストンの町並みや島々の紅葉が綺麗だ。サウザンド・アイランド・ドレッシングのレシピはここのフィッシングガイドさんから広まったというのは有名なエピソード。


1000アイランドクルーズシップ

 



  もし車で回っているのなら、キングストンからオタワに抜ける途中でシュガーメープルの原生林が広がるラナーク郡の中のパンケーキハウスに寄りたい。


ホイーラーズの メープルシロップ 博物館の前で


ホイーラーズの パンケーキハウスにて


 ホイーラーズには博物館が併設されていてメープルシロップの採取法の歴史や木枠で作ったクッキー型の展示などもあって面白い。もちろん、ここのパンケーキや自家製ソーセージにメープルシロップをかけて食べると非常に美味。
ホイーラーズのHP:
http://www.wheelersmaple.com/


シュメイナス、公園の水車モニュメント


クッキーの木枠(ホイーラーズの博物館より)

 

ローレンシャン地域とモン・トランブラン


 

 モントリオールからモン・トランブランまでの道はどこを切り取っても美しい紅葉に彩られている。モン・トランブランではゴンドラで山の頂上に向かっていくだけで紅葉の表情が変わっていくのが分かるだろう。ここの街も小さいながらレストランやカフェ、ブティックが多くあるので、街を散歩するだけでも楽しい。


モン・トランブラン



 ケベックより東がシャルルボア地域になる。ここの紅葉もお勧め。この地域の入り口にはオルレアン島やモンモランシー滝がある。タドサック方面まで足をのばせばホエールウオッチング・ツアーに参加できる。ここではベルーガ鯨(白クジラ)を見ることができる。紅葉をバックに白クジラが見られたら最高 この地域は日によってはセント・ローレンス川全体を深い霧が覆う。まるでずっと雲の上を走っているかのような錯覚にとらわれることもある。川からの水分がこの地域にいろいろな変化を与えているのだろう。この地域には芸術家が多いので途中の街でもギャラリーが多い。


タドサックの街並


ホエール・ウオッチング



 トロント、オタワ、モントリオール、ケベックの大きな町でも、教会など歴史を刻んだ建物と近代的な建物、街角の木々の紅葉との対象性が面白い。まるでお互いにコラボレーションをしているようだ。


トロントCNタワー


ケベックの市内


 
(取材・写真  野口英雄)