MAPLE 2006

2006年1月5日 第2号 掲載
 
ワインとスキーの素敵な出会い
今年のシーズンはオカナガンがおすすめ!

 BC州の中央部に広がるオカナガン地方は、カナダの代表的なワイン生産地の一つとして知られているが、実は雪質の良いスキー場が点在していることでも有名。北米だけではなく、ヨーロッパからもリピーターが多く、ドイツなどではウィスラーより早くから人気が出ていたほどだ。

(文 宮田麻未  写真 神尾明朗)

 

ビクトリア王朝時代風の家が並んでいる。

今年は例年以上に雪質が良い!

 オカナガンのスキー場の特徴はその雪質の良さ。太平洋から昇ってくる湿気を含んだ雲が沿岸部山岳地帯にぶつかって雨になる。そこで「湿気を絞られた」雲だけがオカナガン地方にやって来るので、ここの雪はサラサラでフワッとしたシャンパン・パウダースノー。

気温も低いので、雪をギュッと手で握りしめても、固まらずにフンワリと飛んでいってしまうほどだ。さらに、シルバースター・スキー場の「すべて自然雪!」というキャッチフレーズから分かるように、シーズンの最初でもスノーマシンで人工雪を作り出す必要はない。特に今年は11月に気温がグッと下がったので、例年以上に恵まれた雪質が期待できそうだ。


素朴な雰囲気が楽しい

 オカナガンのスキー場の一番の特徴はその素朴な雰囲気。「本当にスキーやスノーボードが大好き!」という感じの人が多く、自然に明るい気分になれる。トレンディなファッションや最新のギアを自慢したい人には、ちょっと物足りないかもしれないほどだ。週末はさすがに少し混雑するが、平日はすいているので、思い切り滑れるのもポイント。リフトでの待ち時間も少なく、ギアのレンタルもスムーズ。もちろんレストランでも混雑でうんざりすることもない。

 

いちおしはシルバースター

 ここ数年、設備やホテルなどが急速に充実してきているのが、バーノンの郊外にあるシルバースター・スキー場だ。今年は、高速リフトもオープンしてさらにダイナミックな滑りが楽しめるようになった。

 このスキー場は、ホテルやレストランなどの建物がビクトリア王朝時代風のデザインで統一されている。どの建物もカラフルなペンキで彩られているので、雪の中で見ると、まるでファンタジーの世界。特に夜景は幻想的だ。これらの宿泊施設は全て、スキーイン・スキーアウトでとても便利。リフトへのアクセスも良く考えられている。

 雪質の良さがシルバースターの自慢だが、もう一つの特徴は変化に富んだゲレンデ。このスキー場は2つの山の斜面に広がっており、バンスクリーク側は広々としたゲレンデで、見晴らしが良く、雪もグルーミングされているので滑りやすい。景色を楽しみながらのんびり滑る気分は格別。一方、プットマンクリーク側はなかなか手ごわいコースが多い。上級者向きのブラックダイアモンドの印のついたコースは、傾斜も急で、深いパウダースノーを乗り切るにはかなりのパワーが必要。それだけに、満足感もたっぷりだ。


  
  シルバースター・スキー場のマスコット熊

クロスカントリー・スキーの世界的名所

  シルバースター・スキー場のもう一つの顔は、クロスカントリー・スキー。雪質が良いのと、コース設計が巧みなことから、ワールドカップの会場の一つにもなっている。日本のオリンピック選手のトレーニングの場としても、知る人ぞ知る有名スキー場なのだ。クロスカントリー・スキーの専用トレイルは60キロ以上もあり、平均マイナス5度という気温もクロスカントリー・スキーヤーには心地良い温度だ。

 また、このスキー場は家族連れでの長期滞在にもおすすめだ。スキー以外にも、子供たちが喜びそうなアトラクションも用意されている。一番人気があるのは、タイヤのチューブに乗ってスロープを滑りおりるチューブ・タウン。見ているといかにも子供向きの単純な遊びだが、実際にやってみると、大人もけっこう夢中になってしまうおもしろさ。ナイターもあるので、夕食後に遊びに出かけてみるのも楽しそう。このほか、天然の氷でのスケートやスノーシュー、スノーモービル、そして今年からはそりをつけた馬車も登場した。祝日の前後などは、花火やライブコンサートなどのイベントも盛りだくさんだ。


行列もほとんどないリフト券売り場


オリンピックの金メダリストと一緒に滑ろう!

 オカナガンの代表的なスキー場は、カムループスの近くにあるサンピークス・スキー場だ。ここは標高差881メートル、最長コースは8キロも続いており、広大なゲレンデでダイナミックな滑りを堪能できる。コースの3割以上が上級者向で、かなりチャレンジングなものも多い。

 このスキー場は、ヨーロッパでは非常に有名で、特にドイツからやってくるリピーターが多い。ホテルやゲレンデで、さまざまな言葉が飛び交っているのがおもしろい。このスキー場の「名物」の一つは、元オリンピックの金メダリスト、ナンシー・グリーンさん。グリーンさんは、このスキー場の可能性に注目し、開発が始まったときからアドバイザー的な役割を果たしてきた。

今では自らホテルを経営し、スキー・シーズンのほとんどをここで過ごすという。特別にリクエストすれば、彼女の個人レッスンを受けながら、一緒に滑ってもらうことも可能。数々のメダルを得てきた有名アスリートとは思えないほど気さくな人柄のグリーンさんと一緒に滑ったら、一挙に腕が上がるかも?


いつもニコヤカなナンシー・グリーンさん


ワインフェスティバルで至福のスキーホリディ

 サンピークスの「アイスワイン・フェスティバル」は、オカナガンの冬のイベントとして最も人気のあるものの一つ。2006年は1月19日から22日までの3日間にわたって催される。

 オカナガンのワインは日本でも知られているが、多くのワイナリーがアイスワイン作りにも力を入れている。厳しい寒さが必要条件のアイスワイン作りには、オカナガンの気候は理想的なのだ。この「アイスワイン・フェスティバル」では、特に厳選されたアイスワインやレイトハーベストのワインが用意されている。フェスティバルに協賛しているレストランでは、4品のコースディナーとそれぞれの料理にあったワインを楽しむことができる。さらに、ワインの試飲会やワークショップなどのプログラムもあり、オカナガンのワインをたっぷり味わえる。


サンピークスのデルタ・ホテルには露天風呂風のプールもある

オカナガンのワインも楽しみ



データ
●シルバースター・スキー場へはバンクーバーから車で約5時間。ケローナの空港からシャトルバス(Kelowna Airport Shuttle/ Tel: 1-888-434-8687 要予約)で約1時間。
リフト券は大人$64、子供$32。宿泊の予約、その他の詳しい情報はwww.skisilverstar.com で。

●サンピークス・スキー場へはバンクーバーから車で約4時間。カムループス空港や、グレイハウンドのバスデポからシャトルバス(Sun-Star Shuttle)有り。
電話(Tel: 250-377-8481)で予約すること。
リフト券は一日大人$57、子供$30。詳しい情報はwww.sunpeaksresort.com で。