露天風呂気分も味わえるハリソン温泉
バンクーバーの北東に位置するハリソン・レイクは、南北 キロにわたって延びる大きな湖。周辺は沿岸部山岳地帯のたおやかな山並みに囲まれ、夏はウィンドサーフィンの世界的メッカとして知られている。この岸辺にミネラル成分たっぷりの温泉が湧き出しているのだ。
湖岸の村には公共の温泉プールがあるので、日帰りで気軽に温泉に入ることもできる。しかし、やはり温泉なら「ゆったり」がポイント。温泉でのんびりした後に、また運転して街へ帰るのでは癒しの効果も半減してしまうだろう。そんなときはハリソン・ホットスプリングス・ホテル(www.harrisonresort.com
)に一泊がおすすめ。もちろん数泊できるなら理想的だ。
ハリソン湖の岸辺には、いくつかのホテルがあるが、温泉を引いているのは公営温泉プールとハリソン・ホットスプリングス・ホテルの二箇所だけ。ホテル内には温水プールと規模の大きなスパの設備がある。温水プールは宿泊者専用で、プールだけの利用はできないが、スパのトリートメントは宿泊者以外の人も受けることができる。このスパを利用した人は、そのままプールにも出られるので温泉も楽しめる。ハリソン・ホットスプリングス・ホテルには、屋外にいかにもプールという感じの大きなプールと、大人専用の小さなプールの二つがある。大きなプールでは、子供達が泳いだりしていて気分はいま一つ盛り上がらないが、小さな方はまるで露天風呂。お湯につかりながら、ゆったりと冬の星空を見上げるといったような、至福の時を過ごすことができるだろう。もちろん、屋内にもプールやジャグジーもあるし、スパの中には貸切り用のお風呂も用意されている。
真っ白に雪化粧したハリソン湖周辺の山々 |
サスクアッチも温泉に入った?
ハリソン湖の温泉を最初に利用していたのは、先住民のコースト・サリッシュ族の人々。湖の周辺の岩場には、数千年前に描かれたと言われる不思議な岩絵なども残されており、先住民の人々の文化や歴史をたどる散策もおすすめだ。
こうした岩絵の一つに、類人猿を思わせる動物(?)の姿が描かれているものがある。猿とも人間ともいえない不思議な姿。雪男とかビックフットとか呼ばれる、謎の生き物の仲間だろうか?先住民の人々はサスクアッチと呼んで、今も湖の周辺に生息していると信じている。その姿を見た人や声を聞いたことのある人も多いという。サスクアッチも温泉に入りに来たことがあるのだろうか?
神秘的な岩絵は、先住民の人々によって大切に護られている |
これが実物大(?)サスクアッチだ! |
また、晩秋から1月の下旬ぐらいまでは、ハリソン湖に流れ込む川にはたくさんの鮭が産卵にやってくる。この鮭を狙って集まってくるのが白頭ワシだ。白頭ワシといえば、バンクーバーとウィスラーのちょうど中間に位置するブラッケンデール村周辺が有名だが、このハリソン湖周辺にも相当数のワシが集まってくる。川岸の杉の木の上などから、するどく水面をみつめ、突然大きく翼を広げて魚を捕らえる姿は迫力いっぱいだ。ハリソン温泉には、サスクアッチ・ツアー(www.sasquatc
htours.com )という先住民の人々が運営するツアー会社があり、岩絵や白頭ワシ・ウォッチングなどのアレンジをしてくれる。先住民の人々の伝説や文化の解説を聞きながらめぐると、まったく新しい視点から周辺の大自然を眺めることができるだろう。自然と調和して生きてきた人々の知恵に学ぶものを多い。
ワイナリーめぐりもお忘れなく
ハリソン湖の南に流れるフレーザー川の流域は、フレーザー・バレーと呼ばれる広大な田園地帯。バンクーバーへ出荷される野菜やチューリップや水仙などの花々、そして乳製品の出荷でも知られている。最近、この一帯で、ワインの生産が注目されるようになってきた。カナダのワインといえば、ナイアガラ周辺とブリティッシュ・コロンビア州の中央部に広がるオカナガン地方が有名だが、このフレーザー・バレーのワイナリーも奮闘中だ。まだまだ規模の小さなワイナリーばかりなので、直接ワイナリーへ行かないと入手できないものがほとんど。直販ショップには試飲コーナーもあるが、どこもまだ素朴な感じ。でも、ワインマスターから直にワインの特徴を聞いたりできるのも、小規模ワイナリーならではの楽しみだ。ハリソン湖やチリワックなどの観光案内所に「ワイナリーめぐり地図」が用意されているので、まずそれを入手すると良いだろう。BC州のワイン協議会のサイト(www.winebc.com
)でも、詳しい情報を入手できる。
収穫を終えたワイン畑 |
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また、フレーザー川の南側のチリワック周辺は、大規模なガーデニング・ショップやドライフラワーの製造販売所、ジャムなどの直売ショップなどもあり、クリスマス・プレゼントを探しながら、ゆっくりドライブしてみると良いだろう。特に、アンティークを探しているなら、フォート・ラングレー村に立ち寄るのをお忘れなく。
素朴な雰囲気の直販ショップが多い |
ハリソン温泉への旅は、行きは一号線、帰りは7号線を利用して周遊ルートするのがベスト。ただし、ワイナリーめぐりやショッピングをメインにするなら、逆周りのほうが便利だろう。
(取材・文 宮田麻未/ 写真 神尾明朗)
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