元りんご園だったリジーウムは1997年より勝美さんとジャッキーさんによって造園が始められ、1999年春に正式にオープンした。現在はジャッキーさんの家族や日本人スタッフ、ファームステイの方などによりこのガーデンは最高のコンディションを保っている。
園の入り口にはナーサリー(鉢植えや苗、種など)を販売しているコーナーがある。彩色溢れる植物を家の庭で育てたいガーデン好きには見逃せないセクション。ここには鉢植え、多年生植物、装飾用の芝生、根のついているバラ、樹木や灌木を取り揃えている。植木の相談や小さなグループ向けのガーデニングのセミナーやガーデン・ツアー(10人以上のグループのガイド付き1時間ツアー:一人10ドル)の予約も受け付けている。
多年草のガーデンには様々な種類の草花が植えられており、筆者の訪ねた7月初旬にはユリ科の花々やあじさいが薫り高く咲き誇っていた。無農薬のこのガーデンでは芝生にはクローバーが顔を出していたり、りんごの木から実が落ちると虫がよってくるので、早々に取ってしまわなければならない。手間は掛かるが、その自然の美しさは来場者の殆どがリピーターになることで証明されている。意外にも地元客よりもカルガリーやバンクーバーからわざわざ訪ねてくるお客が多いという。

薫り高い大輪の百合 |
レッド・ロビンやカリフォルニア・クエル(鶉)も園内に我が物顔で訪れるという。このガーデンはある所はフォーマルに、また、ある所はりんごの木や岩など元々ある素材を生かしたインフォーマルなデザインで造園されており、ハーブ、バラ、ユリ、アヤメやシャクヤク、ライラック、ぼたん等がそれぞれの開花時期に美しく咲きそろう。折りしもラベンダーが芳しく咲きそろっている時期だったので、このガーデンの中央にあるチャペルのようなギジーボ(あずまや)に続くラベンダー・レーンを歩いてみた。バージン・ロードとして多くのカップルの結婚を見守っているこのラベンダー・レーンを結婚、卒業、ファミリー用の写真撮影に使用する人も多いという(事前のアレンジが必要)。確かにロマンティックな雰囲気で溢れている。
リジーウム独自のガーデンは敷地内の北に位置する飛翔園。文字通りの日本庭園で、本格的な枯山水。園内には苦労して育てている藤棚もあり、枯滝には春に水仙が咲き乱れるという。「この枯山水はバンクーバーで造園をしていた日本の方が来て設計した本格的なものです。四方に山々を臨むこの園で心静かに座って瞑想してもらえたら、という気持ちで造りました」と勝美さん。丁度、飛翔園に足を踏み入れた観覧者は興味津々な面持ちで枯山水を眺め、「ビューティフル・ゼン・ガーデン!」と感嘆していた。“Style@home”マガジン6月号にも飛翔園は禅ガーデンとして取り上げられていた。
美しいガーデンをメインテナンスする裏方役にはカナダを訪れた日本人の若者が多いそうだ。「新報紙のファームステイの欄をみて応募してきました」という知念(ちねん)絵美子さんは沖縄出身。二ヵ月間の予定でこのガーデンに住み込んで早一ヵ月が経った。「ここでの私の仕事は主に雑草抜き、ガーデンの掃除です。沖縄ではこんなガーデンを見たことがなかったから感動しました。毎日楽しいです」と、ここでの生活振りを語ってくれた。
(取材 北風かんな)

オーナーの宮崎勝美さんとJacquie Cherotさん |
作業中のファームステイ知念さん |
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