グラフィック・デザイナー兼写真家として地元の広告代理店で活躍していた菊池さんは、2005年1月にワーホリとしてバンクーバー入り。ESLに4カ月通う傍ら、日系の集うイベントなどに足を運んでいた。そこから発生したネットワークは、菊池さんを新しい世界へと導いた。スマトラ沖地震被害のための合同チャリティー写真展へ参加したのを皮切りに、弊紙でのライターデビュー、個展開催とその活躍の場を広げ、昨年の秋にはウェブデザイナーとして留学センターの立ち上げスタッフに抜擢された。合間には、プロ・パントマイマーの弥生さんが主催したがん研究を援護するチャリティーイベントでのボランティア活動も行い、この1年余で菊池さんの顔はすっかり日系社会に知れ渡った。そして、日本の旅行雑誌の仕事も頼まれるようになるなど予想以上に充実した日々に、当初1年だった滞在をビジターとして延長することに決めた。
今年1月からは新たに写真の専門学校へ入学。さらなる写真技術の完成度を高め、弊紙でも引き続きボランティア・フォトグラファーとして貢献している。住まいはずっとケリスデールに近い日本人オーナー宅のベースメント。ルームメイトのカナディアン女性・ニコルとはすっかり親友となった。5月には二人でNYへ旅行、オーナー子息宅にお世話になる予定だ。
「カナダは日本と違い、肩書きで人を判断しないから居心地がいい。できれば残りたい」と語る菊池さんだが、帰国は間もない。地元・福島へ戻った後は、個展を開いたり、バンクーバーで培った経験を生かして「ローカルタウン誌などで写真家ライターとして書いてみたい」と希望を広げている。いろんな活動を通して仲良くなった友人知人は多国籍。今後も彼らと交流を続けるためにも、「英語力保持が当面の目標」である。
(取材 藍智子)
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