SPECIAL 2005

2005年6月2日 第23号 掲載



健康づくりとサプリメント


活性酵素の仕組みを解説

ブドウの種のエキスを入れると、
還元反応が見られた

 医師と針灸師の経験から、健康のアドバイスや健康知識の普及に取り組んでいる李黎明(リサ・リ)先生。李先生が毎週自宅で開く健康セミナーに参加し、話を伺った。


私たちの健康を脅かすもの-活性酸素


 21世紀における恐ろしい病気は生活習慣病です。生活習慣病には心臓病、癌、脳梗塞、糖尿病など多数ありますが、それらの病気の引き金となっているのは活性酸素です。活性酸素は生活のなかでの様々な要因によって発生します。
 

『活性酸素が多量に発生する要因』

●喫煙
●アルコール摂取過多
●運動不足
●ストレスをためること
●紫外線
●大気汚染
●飲み水の汚染
●環境ホルモン
●無数の化学化合物
●有害食品

 そもそも活性酸素とは、通常の酸素には二つあるマイナスイオンの一つがなくなったもので、ひじょうに不安定な状態にあります。そのため活性酸素は、安定な状態を求めて他の物質からマイナスイオンを取り去ります。そしてマイナスイオンを取られた物質は、酸化した状態となります。


李先生はここで実験を開始した。

 消毒液は、活性酸素が多量に含まれています。それは菌を酸化して殺すためのものだからです。

 李先生はコップの水に食品(乾燥したままのインスタントラーメンのかけら)を入れ、さらにそこへ消毒液を注入した。するとコップの水は茶色に染まると同時に、食品(ラーメン)はたちまち真っ黒に変化した。

 この食品は酸化して黒くなりました。このように活性酸素が体内にあると、私たちの体の細胞が酸化していくことになります。皮膚も血管も、また各種の臓器も酸化します。ですが、一方的に酸化されるだけでは細胞の機能が低下してしまうので、体内の細胞はつねに活性酸素と戦っています。この活性酸素と戦う体内物質は、抗酸化物質と呼ばれます。抗酸化物質のなかのSODという抗酸化酵は体内で合成できる物質ですが、他の抗酸化物質は、ビタミンA、E、C、ポリフェノールおよびミネラルなどで、食べ物から摂取することしかできません。 


抗酸化力を増強するための栄養の摂取を

 そこで栄養の摂取に関してですが、1日30品目の食物を食べると必要十分な栄養素が摂取できると言われますが、皆さんは毎日の生活のなかで十分に栄養を摂(と)っているでしょうか。必要な栄養の量は、BCヘルスガイドに掲載されていますので、どうぞ参考にしてください。皆さんがもし、栄養を十分に摂っていないと判断した場合、解決策は二つあります。

1、栄養価の高い食べ物の摂取量を増やす
2、サプリメントをとる

 実際には人の胃袋の大きさはそれほど大きくないものですから、食べ物の量を増やして栄養を摂ることは大変ですし、食事を作るのも大変です。サプリメントを摂(と)ることがベストの方法とは思いませんが、摂らないよりは良いといえるでしょう。

 皆さんの健康状態に合わせて摂取すべき栄養素は違ってきますが、自分がどういった栄養素を必要とするかは書店や図書館にある『Natural Healing』『Prescription For Nutritional Supplement』などの本を参考にすることができます。たとえば、高血圧の人はカルシウム、マグネシウム、ブドウ種エキスの補充をお薦めします。カルシウム、マグネシウムの補充は精神安定に効果を発揮し、ブドウ種エキスの摂取により毛細血管を開き、血流の流れを良くすることで、血圧の調整が行われやすくなります。このような情報は上記のような本から手に入れられます。また不明な点を、わたしのような栄養治療のことをよく調べた人に尋ねることもできます。

 特に目立った病気がないという人でも、車と同じように体のメンテナンスとして栄養を補充する場合は

● バランスの良くとれた総合ビタミンと総合ミネラルのサプリメント

●ぶどうの種を原料としたポリフェノールが多量に含まれているサプリメント
カルシウム
の摂取をお薦めします。
表示や価格に惑わされないサプリメントの選択を
 サプリメントは専門店以外にもドラッグストアやスーパーで簡単に手に入りますが、その品質は様々で、その商品が良質であるかはパッケージや価格からでは判断できません。
 ここで李先生は先ほど用意した、水にラーメンと消毒液を加えたコップに、異なる会社の製造したサプリメント(ぶどうの種が原料のもの)を取り出して、一つのコップにA社の、もう一つのコップにB社のサプリメントを加えた。5分ほど経過した後、コップの液体それぞれをかき混ぜてみると、A社の液体は水、ラーメンともに色の変化はなかったが、B社の液体は茶色からもとの透明に変化し、ラーメンも黒かったものが白く戻った。
 B社のサプリメントを加えたほうは、先ほどまで酸化していた食品(ラーメン)がもとの状態に戻りました。つまり還元されたことになります。A社の製品は一瓶 ドルもする高価なサプリメントですが、効果はご覧の通りで還元反応は見られませんでした。
 どちらのサプリメントの容器にもポリフェノールの含有量が同程度に表示されていますが、実際の効果には違いが出ています。
 ではどうすれば、効果の高いサプリメントを選ぶことができるでしょうか。
その助けとなるガイドは『Comparative Guide to Nutritional Supplements』(Lyle MacWilliam)です。これは北米500社のサプリメントの製品効果のデータをまとめた本です。こちらを見ると、製品の含有する栄養の種類と度合いをグラフで一覧することができます。

(取材 平野香利)

<李先生から読者へのメッセージ>
あなたは今ご自分の健康に満足していますか?あなたが求める健康にぴったりの情報を探しましょう。
どうぞ今から行動してください。そして、周りの人にも「美と健康」を広げていきましょう。
 
プロフィール :李黎明(リサ・リ)先生
中国北京首都医科大学医学部卒業(医学学士取得)を卒業後、同大学付属病院で神経内科の医師として勤務。北京中医薬大学付属病院鍼灸科で鍼灸研修医師の勤務経験をもつ、筑波大学で遺伝医学を専攻し医学博士を取得。日本では茨城県立医療大学医科学センターで医学の研究の傍ら、パートタイムワークで茨城県牛久愛和総合病院リハビリセンターにて針灸師、太極拳講師として8年間、つくば市高齢者福祉事業団で自然食と健康体操講師として4年間の勤務経験をもつ。97年に渡加後、バンクーバーで鍼灸クリニックを営みながら、健康のアドバイスやサプリメントの宣伝を手がけている。当地での健康セミナー開催実績多数。