SPECIAL 2005
2005年4月21日 第17号 掲載
![]() 愛犬の遺灰が入った壷を抱く ミルスティーン |
![]() いざという時の動物救急車 |
***ペットのオーナーなら、一度は考えておきたいこと***
愛する動物が元気な時に、こんなことは考えたくない。年老いたり、病気になったり、それでもいつまでも生きていて欲しいと思うもの。いつか訪れるペットの死。その深い悲しみの中で、冷静な判断をくだすのは難しいことだろう。のちに後悔しないためにも、ペットのいる人なら、一度はしっかり考えておきたい…。
ノース・バンクーバーにあるブルーリッジコーブ動物病院(Blueridge-Cove Animal Hospital)では、死にゆくペットのために「スペシャル・フレンズ(Special
Friends)」という名のサービスを設けている。動物火葬ではバンクーバー、メインランドで一番古い歴史を持つというこの病院。ドクター・ミルスティーン(Dr.
Moe Milstein)に、動物の一般的な埋葬について、また、ブルーリッジ動物病院の「スペシャル・フレンズ」という火葬サービスについてなど、お話を伺ってみた。
火葬か土葬か
動物の遺体を自宅の庭に土葬するということは、あまり勧められない。ほかの動物に掘り返される心配に加え、遺体にはなんらかのバクテリアやウイルスがいる可能性があると考えられ、衛生面でも問題が発生するからだ。
火葬する場合、火葬の種類には、個別火葬(Private Cremation)と合同火葬(Communal Cremation)がある。遺灰を手元におきたいという場合は、個別火葬になる。合同火葬の場合、ほかの動物と一緒に火葬されるため、遺灰は飼い主の手元にかえってこない。合同で火葬された後の遺骨は、動物霊園がないため、埋葬されるということもない。
ペットがなんらかの病気や事故で死んだ時、火葬の手配はどこでも動物病院がやるというのが一般的だ。火葬ができる場所はブルーリッジコーブ動物病院のほかにも、個人の動物埋葬業者やSPCA(Society
for the Prevention of Cruelty to Animals)などがある。
ブルーリッジコーブ動物病院での火葬
この病院では建物の裏手に火葬設備が備わっており、個別火葬も合同火葬もすべて病院で行っている。
個別火葬して遺灰を手元におきたい場合、申し出れば遺灰を白い壷に入れて返してくれる。壷はペットの名前や日付などの書かれたサティフィケートと共に、紙の箱に梱包され、ひとつひとつ、飼い主のもとへと届けられる。
また、個別火葬に立ち会うということも可能である。しかしその場合、飼い主の予定に合わせて火葬のスケジュールを組まなければならないため、料金が普通の個別火葬よりも少し高めになる。
遺灰が届いたら…
遺灰をどうするかは、飼い主次第である。現在バンクーバー付近に動物霊園は存在しないため、墓地に納骨するということはできない。遺灰を家の庭に埋める人もいる。壷に入っているので、気の済むまでそのまま家に置いておくということもできる。もちろん、飼い主が死ぬまで壷のまま持っていることも可能だ。またどこかに散骨して、遺灰を自然のサイクルに返すという人もいる。
ブルーリッジコーブ動物病院のドクター・ミルスティーンも、最近愛犬を亡くしたばかりだ。大切なペットだった犬の遺灰が入った壷を、見せてくれた。いつかその遺灰を、犬と一緒によく出掛けたサイプレス・マウンテンに撒くつもりだという。犬が大好きだった場所だから、そこがきっと、適切な場所なのかもしれない…。
ブルーリッジコーブ動物病院がなぜ、またはどのように、この火葬サービスを始めたのか
30年か、それよりもっと前は、バンクーバーのすべての動物病院が火葬場を持っていたという。しかし煙や灰の問題があり、病院で火葬することがだんだん難しくなっていった。それから個人やSPCAでの火葬業が整うまで、動物の遺体はほとんどの場合、廃棄物として捨てられるようになり、しかしそれでは飼い主の気持ちが済まないということで、たまたま昔の火葬場が残っていたブルーリッジコーブ動物病院に、ほかの動物病院から火葬の依頼が来るようになった。
それをきっかけに、試行錯誤を繰り返しながらも、GVRD(Greater Vancouver Regional District)から動物火葬の免許を取り、個別、合同火葬のサービスを、25年間営んできた。もちろん煙や灰などの問題が出ないような処理ができる火葬システムを使っている。そんな設備の整った火葬場を、何年か前、日本からも動物埋葬業者が見学に来たという。
火葬後の遺骨はまだ骨のままなので、それを機械にかけ、細かく灰にしたものを壷に入れて飼い主に戻すが、壷は小さいものから大きいものまで、動物の大きさに合わせてサイズがいくつかある。ほかの病院からの火葬の依頼なら、遺体をデリバリーする車の配送もするし、遺灰になったものも壷に入れて梱包し、依頼があった動物病院に配達している。
ブルーリッジコーブ動物病院でのこの火葬システムを、BC州の50軒を越える動物病院が利用しているというほど、ここでは信頼できるサービスを提供している。ただ、ほかの動物病院から運ばれてくる遺体の火葬料金については、それぞれの病院の料金設定に違いがあるため、ブルーリッジコーブ動物病院での料金とは異なることになる。
限りある命…。年老いたり、病気をしたりするペットを見るのは辛いことだ。ましてや死にゆくなんてこと、考えたくもないだろう。火葬前に、遺体の前で祈りを捧げる飼い主。「さよなら」を告げるということは、簡単ではない。だけど大切なペットのためにも、最後まで面倒を見て、責任をとってあげるということが、大切なことなのではないだろうか。
(取材 産屋敷公美)
ブルーリッジ動物病院 Blueridge-Cove Animal Hospital |
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| 165 Riverside Drive North Vancouver,BC Canada V7H 1T6 | |
| バンクーバーからセカンド・ナロー・ブリッジ(the Second Narrows Bridge)を越え、ハイウェイを降りてすぐのところ | |
| 営業時間 |
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| 月 7:00 am〜7:00 pm 火 7:00 am〜7:00 pm 水 7:00 am〜7:00 pm |
木 7:00 am〜7:00 pm 金 7:00 am〜7:00 pm 土 9:00 am〜5:00 pm 日 9:00 am〜5:00 pm |
| Tel:604-929-3491 Fax:604-929-5925 |
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