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MAPLE 2005 2005年10月27日 第44号 掲載 |
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秋色の川辺を走る:Fly
& Drive
ニューブランズウィック州 リバーバレー・シーニック・ドライブ |
紅葉といえばメープル街道周辺が有名だが、カナダには他にも素晴らしい紅葉を楽しめるエリアがたくさんある。ケベックシティから3時間で行ける、ニューブランズウィック(NB)州もその1つだ。セント・ジョン川のゆったりとした流れにそってドライブを楽しんでみよう。
取材・文 宮田麻未 写真 神尾明朗
取材協力 アトランティックカナダ4州観光局
www.atlanticcanada-japan.com
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紅葉のすばらしさはメープル街道にも負けない |
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| Fly &
Driveの基点はケベックシティ |
バンクーバーや日本からNB州へ入るなら、ケベックシティを基点にしよう。ここでレンタカーを借りて3泊4日ぐらいの日程で回るのがおすすめだ。ただし、ケベックシティの飛行場は普段でもレンタカーの台数が少ないので、必ず予約をしていこう。
「メープル街道は初めて」という人なら、ケベックシティの観光を2日ぐらい入れても良いだろう。しかし、秋の紅葉のシーズンは日本やアメリカからの団体旅行で街はいっぱい。ゆったりと紅葉を楽しむ気分にはなりにくいかも?リピーターなら思い切ってケベックシティをパスしてしまっても良いくらいだ。
例年だと、NB州の紅葉の時期は、ケベックシティなどより10日ぐらい遅め。10月後半でも十分紅葉が楽しめる。今年はさらに紅葉の進みかたが遅かったので、10月15日に取材したときの様子では、10月末ぐらいまではなんとか持ちそうな感じさえした。「今年の紅葉は見損なってしまった!」という人にはラストチャンスになりそうだ。
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| ケベック州のバス・サンローラン地方を通って |
NB州はケベック州、米国のメイン州、大西洋に囲まれている。潮の干満の差が非常に大きいことで知られるファンディー湾や素朴な屋根付き橋、夏の避暑地などとして、北米では人気のあるディスティネーションだが、日本ではまだまだ知られていない。それだけに、ここの紅葉の美しさを体験した人は少ないだろう。「メープル街道もいいけれど、人が多すぎるのは少し興ざめ・・・」と感じたら、NB州の旅はきっと思い出深いものになるだろう。
NB州の入り口の町、エドモンドストンまではケベック州から3時間ほどの距離。しかし、高速道路(20号線)で走りぬけてしまうのは少しもったいない。ときには旧道に入って、木彫りのアーティストやアートギャラリーが並ぶ村Saint-Jean-Port-Joliで一休みしたり、Riviere-de-loupでホエールウォッチングをしたりしながら、ゆっくり1日がかりでNB州に着くようにするのがおすすめ。この旧道132号線沿いには、ケベックらしい伝統的な家並みや教会のある村が点在し、紅葉もなかなかみごとだ。
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 グランド・フォールの「滝」は、現在水力発電に使われている
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| 「谷間の川」の標識が目印 |
Riviere-du-Loupで185号線に入り、1時間するとNB州の州境に出る。ここからは谷間に川が流れているところをデザインした標識にしたがって走って行こう。NB州には特に景色の良いところを選んで、5つのシーニックドライブ・ルートが作られているが、紅葉を楽しむなら、River
Valley Scenic Driveルートがおすすめだ。
このルートはセント・ジョン川にほぼ沿って続いており、川を囲む丘陵地帯や岸辺の林を染める楓や樫、白樺などの紅葉や黄葉をたっぷりと楽しむことができる。また、道はときどき高台を通るので、谷間を見下ろす雄大な紅葉シーンを体験できるのも嬉しい。
さらにこのルート上に点在する町や村には、18世紀末から19世紀半ばまで続いた米国とカナダの国境争いの歴史を物語る興味深いみどころがいっぱい。なんと「the
Republic of Madawaska」(マダワスカ共和国)という名前の地方まであるのだから、歴史好きにはたまらない。なお、エドモンドストンの植物園やアンティークカー博物館などの人気観光ポイントは、サンクスギビング・デーまでの営業なので、紅葉と一緒に楽しむなら10月初旬に日程を組むと良いだろう。
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ハートランドの「世界最長!」屋根付き橋
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| ダリの傑作『サンチャゴ・エル・グランデ』に出会う |
2泊目と3泊目はNB州のフレデリクトン(www.fredericton.ca)でゆったりと過ごしてみよう。フレデリクトンは、しっとりとした雰囲気の小さな町だが、まるで宝石箱のように様々な魅力がいっぱい。紅葉を楽しむなら、ビクトリア王朝時代のクラシカルな邸宅が並ぶWaterloo
Rowの通りや川沿いの遊歩道がおすすめ。
アンティークの家具やアートに興味があるなら副総督公邸へでかけてみよう。ここの庭の紅葉もみごとだ。庭園を公開している副総督公邸はカナダの各州にあるが、NB州では公邸内部の大部分も一般公開されている。19世紀の家具や、クラシカルなアート、現代美術やクラフトなどの展示もあり、じっくり時間をかけて訪れてみたい。
そして、フレデリクトンで見逃せないのがThe Beaverbrook Art Galleryだ。NB州を愛した実業家ビーバーブルック卿のコレクションを中心にした充実した展示は時間を忘れるほど。とくに、ダリの最高傑作の一つといわれる『サンチャゴ・エル・グランデ』は、この絵を見るためだけに日本から来ても良いほどの素晴らしい作品だ。
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「マダワスカ共和国」の象徴、ブロックハウス砦
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| 世界一長い屋根付き橋を渡ってみよう |
NB州の西端を南北に流れるセント・ジョン川はアメリカのメイン州とNB州をわける川でもある。この川を挟んで、独立したばかりの米国とカナダ(当時は英国領)は、その領土権をかけて、19世紀の半ばまで圧力を掛け合っていた。
エドモンドストンに残るブロックハウスは1841年に建てられた砦のレプリカ。箱を2つに重ねたようなユニークな姿で、当時の人々の緊張感を想像させてくれる。一族が川を挟んで住むようになり、米国人とカナダ人に分かれてしまったという「家族史」を語ってくれる住民も少なくない。
セント・ジョン川が深い渓谷となるグランド・フォールでは、夏は渓谷を眺める遊覧船、秋にはダムからの放流が激しい滝になってなだれ落ちるところを眺めることができる。また、川にかかる橋もそれぞれユニーク。特にハートランドにある屋根付き橋は、43メートルもあって「世界最長」。
屋根付き橋は小さな小川などに架けられていることが多いので、この長さはかなりめずらしい。橋は一車線しかないので、橋の両端でタイミングをはかりながら渡るのもおもしろい。
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フレデリクトンの副総督公邸
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| 川沿いのルートを下って大西洋へ |
| シーニックドライブ・ルートは、フレデリクトンからさらに南下し、ファンディー湾まで続いている。潮の満干の差が世界で最も大きいこの湾は、侵食で削られた奇妙な崖のおもしろさや、世界のバードウォッチャーの憧れる海鳥の王国などとしても知られている。
このまま海岸沿いにドライブを続けるのもよし、セント・ジョンでレンタカーを返却して飛行機に乗るのもいい。モンクトンまで行けば、日本へのアクセスも便利だ。
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