SPECIAL 2004

2004年7月 27号 掲載


カナダをもっと知ろう!
2001年国勢調査の結果から見るカナダ

 

    カナダのことを一体どれくらい知っているだろうか?総人口は?公用語は?日本人、日系人の数は?などなど、知っていそうで知らないことがいっぱい。そこで、今回は2001年に行われた国勢調査の結果から、日本人、日系人に焦点を当てたデータをもとにカナダを紹介しよう。

カナダの人口分布

1.人口

 カナダの総人口は、2001年調査時で約3100万人。前回1996年に行われた調査時より4パーセント増加。世帯数は1250万。州・準州別に見ると、最も人口が多い州はオンタリオ、次にケベック、ブリティッシュ・コロンビアと続く。前回調査から人口が最も増えているのは、アルバータ。

  実に10パーセントの伸び。続いて8パーセントのヌナブト準州。ヌナブトは1999年4月1日に準州として独立。2001年の国勢調査が第1回となった。逆に最も人口が減っているのが、東海岸のニューファンドランド・ラブラドール州。BC州は4.9パーセント増、ほぼ全国平均と同じ。

 一方日本は、総人口1億2600万(世界第9位)で世界人口の2.1パーセントを占めている。カナダは日本の約4分の1。

2.人口密度

 カナダの総面積は約900万平方キロメートル(km2)。人口密度は1平方キロメートルあたり3.3人(3.3人/km2)。
 日本の総面積は37万km2。人口密度は1km2当たり340人(340人/km2、世界第5位)カナダの100倍以上。
 カナダで最も人口密度が高い州はプリンスエドワードアイランド(23.8人/km2)、さらにノバスコシア(17.2人/km2)、オンタリオ(12.6人/km2)と続く。

BC州とグレーター・バンクーバー

 ここでは、BC州とバンクーバーに焦点を当てる。BC州の総人口は390万人、前回より4.9パーセント増、世帯数は164万世帯、人口密度4.3人/km2、総面積約93万km2。
 グレーターバンクーバーの人口は約198万人、前回より8.5パーセントの増加。人口密度は690人/km2、全国2位。総面積は約2800km2。

 グレーターバンクーバーの中で最も人口が多いのは、バンクーバー、サレー、リッチモンドの順。前回調査より最も人口が増えたのは、14パーセント増のサレーとポートムーディ、次いで12パーセントのメープルリッジ。
 人口密度が最も高いのは、バンクーバー(4758人/km2)、次いでノースバンクーバー(3706人/km2)、ホワイトロック(3458人/km2)と続く。

移民

 カナダは移民の国。移民には市民権(カナダ国籍)を取得と永住権(国籍は母国に残したままで、カナダに滞在できる権利)を取得する場合がある。圧倒的に永住権取得者が多い。

 移民者の出生地別統計、2001年と前回調査の1996年。日本からの移民者数がこの5年間でほとんど変わっていないのに対し、中国、韓国、台湾からの移民者が伸びている。(表3参照)

言語分布

 ご存じカナダは、「モザイク文化」を奨励している国で、移民者達が母国の文化をそのままカナダで花開かせている。その一つが言語。公用語が英語とフランス語のこの国には、何カ国語も話せる人が少なくない。ここでは、日本語を含むアジアの言語を中心として、言語からカナダを見てみよう。

1.母国語についての調査

 調査対象を160言語に分け、どの言語を自分の母国語とするかを調査した結果が表4。カナダには複数言語を母国語とする人も多いが、一言語のみの回答(2900万人)を対象にした。

 全国で圧倒的に多いのはやはり英語で1700万人、ついでフランス語670万人、英語、フランス語以外を母国語とする人は520万人。そのうち、日本語は34000人、韓国語が85000人、中国語の広東語32万人、北京語10万人、全て合わせると中国語を使用する人は85万人、プンジャブ語(インドとパキスタンで使われている言語)27万人である。

 BC州では、英語が最も多く、次いで広東語、プンジャブ語、北京語と続く。中国語全体では30万人。日本語は17000人で、日本語を母国語としている総人数の約半数がBC州に住んでいる。

 バンクーバーでも、英語、広東語、プンジャブ語、北京語の順になっている。中国語全体では29万人と英語に次いでの数となる。

2.家で主に使う言語

 母国語と家で主に使う言語は必ずしも一致しない。カナダ生まれで両親が日本人の場合、家庭で使っている言葉は日本語、母国語は英語となるパターンが多い。

  家で主に使う言語についての結果では、中国語、プンジャブ語、韓国語と答えた人の中に、家でその言語だけを使う人が、他の言語例えば英語やフランス語とミックスして使う人より圧倒的に多いこと。日本語の場合は、逆に日本語だけを使う家庭の方がその他の言語と使う家庭より少ない。BC州、バンクーバーともこの傾向は同じ。

 言語に関してさらに母国語が英語・フランス語以外で、これらの公用語を使えるかどうかの調査で、中国語、プンジャブ語を母国語とする人の中には、両語とも使えない人がかなり多いことが示されていた。

 カナダの国勢調査では、言語、移民、民族の起源などその項目がかなり幅広い。それに対して、日本の場合は、人種や出生国よりも、職業別、収入別、家族構成などを中心に調査される。アジア諸国の中でも日本人、日本語を母国語とする人の数は比較的少ないことがこの調査でわかる。  
                  (取材 三島直美)