SPECIAL 2004
2004年6月 25号 掲載
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高円宮妃殿下久子さまが日本・カナダ外交関係樹立 周年の今年、カナダ政府からの招待を受けてカナダを公式訪問された。6月7日から21 日までの日程でバンクーバー、トロント、オタワなどに滞在される。
バンクーバーには6月7日午前に御到着され、9日まで3日間滞在された。その間、日系人に関係の深い地を分刻みの忙しさで御訪問され、各訪問地で温かい歓迎を受けられた。久子さまは今回が6回目のカナダ御訪問。
高円宮妃をお迎えするバンクーバーでは、御滞在期間中少しでも楽しく思い出に残る時間をお過ごし頂こうと、 州政府ならびに在バンクーバー日本国総領事館が先導となり、各日系コミュニティ機関が協力してこの日を迎えた。(取材 三島直美)
6月7日(月)午後2時30分
スティーブストン・ビレッジを御訪問
同日午前に日本から御到着され、午後リッチモンド市の南西にあるスティーブストンを御訪問。フレーザー川の流れを横に見るスティーブストン・ランディング・ボードウォークで日系漁師の像を前にして、歓迎式典が行われた。この日は日系漁師とその家族、子孫並びにトメキチ・ホンマ小学校の児童を中心に約300人が久子さまを御迎えした。
式典での御挨拶で、久子さまは日系漁師の歴史に触れられ、「現在の日加関係にとって起源とも言える重要なこの地を訪問することができて嬉しく思います」と英語で述べられた。式典終了後は近くの今は博物館となっている缶詰工場を視察された。
スティーブストン日系漁師を代表してスピーチを行った村尾敏夫さんは、「私の年代で、皇族の方の前でスピーチをするなんて、とても考えられないくらい光栄なことです。緊張しました」と右手にウォーターボトルを握りしめながら式典の後笑顔で語った。
スティーブストンは、戦前日系漁師が多く住んだ町で日系漁師の活躍と生活を後世に残そうとその3世たちが2001年日系フィッシャーマン・リユニオンを設立、同年に写真展示会と同窓会を開き、翌
02年フィッシャーマンの姿をモデルに記念像を建立、除幕式典がこの地で行われた。
現在、第3プロジェクトの写真集の編纂が行われており、これが完成すると日系フィッシャーマン・リユニオンのプロジェクトが完結する。
ゴードン・キャンベルBC州首相と共にコリア氏から絵の説明を受けられる |
6月8日(火)午前9時グラウス・マウンテン、同午後3時ナショナル日系博物館・ヘリテージセンターを御訪問。
この日は朝から快晴。グラウス・マウンテンでは、野生動物保護施設で親を亡くした2匹の熊を御覧になった後、樵(きこり)の技術を示すショーなどを御覧になった。その後、カンパニョロ副総督主催の昼食会に臨まれた。
午後のナショナル日系博物館・ヘリテージセンターでは、ゴードン・キャンベルBC州首相と同センターの林光夫前理事長の案内で日系博物館を視察されたあと、テッド・コリア氏作のパステル画の除幕式典に臨まれた。式典には100人ほどが招待された。
式典終了後、センター内を御視察され、その後日系ホームを御訪問。玄関の前でちび太鼓の歓迎演奏を受けられ、ホーム内の日系のシニアの方々と歓談された。
なお、テッド・コリア氏はバンクーバーを拠点に活躍する画家で、日本に約17 年滞在して絵の修行をした経験を持ち、故高円宮殿下、久子さまと 年来の交流を続けている。コリア氏によって描かれた高円宮殿下の肖像画は東京のカナダ大使館に寄贈され、同大使館が開催した「高円宮殿下写真展」に同肖像画も展示された。
同日6時 パン・パシフィックホテル・サイプレスルームにて歓迎レセプション
日本関連団体の共催による歓迎レセプションが行われ、日系コミュニティ15 団体からの代表やカナダの政府関係者約200人が出席した。このレセプションで久子さまは、日加協会ラッセル・マーク会長と在バンクーバー日本国総領事館多賀敏行総領事からの紹介を受けながら、訪れた人たちと、御談笑されたり、一緒に写真を撮られるなど、和やかな時を過ごされた。
6月9日(水)9時
バンクーバー日本語学校、同10時、ブリティッシュ・コロンビア大学を御訪問。
昨夜からの雨が少し残る肌寒い朝となったこの日、戦前の日本人街、現在のチャイナタウン北のアレキサンダー通りにあるバンクーバー日本語学校を御訪問。雑本久雄名誉会長の案内で同校で日本語を習っている子供達約150人から日本語で歓迎のあいさつと歌のプレゼントを受けられるとともに、同地区の日系シニアの方々と歓談された。
その後、御訪問されたブリティッシュ・コロンビア大学では、高円宮殿下が生前勤務されていた国際交流基金からアジア図書館へ送られた書籍の寄贈式に臨まれた。
同日のお昼過ぎにはバンクーバーを出発、次の訪問地エドモントンへと向かわれた。この3日間、いつも笑顔を絶やさず、バンクーバーでの温かい歓迎振りに感謝の言葉を述べられた高円宮妃久子さま。祖国を遠く離れたこの地でがんばっている日本人にとっても、バンクーバーの日系コミュニティにとっても忘れられない3日間となった。