SPECIAL 2004
2004年3月 12号 掲載
海外生活で事故にあったりけがをしたりした時、困るのがその費用。そこで今回は、そうなった時にあわてないように、カナダで加入できる損害保険を紹介しよう。
協力いただいたのは、インターナショナル総合保険で損害保険を取り扱う、真野尚子さん。保険の種類や保険選択のアドバイスなど役立つ情報を教えてくれた。
「カナダの旅行者用保険(ビジター保険)」
★ワーキングホリデー、一般短期滞在者向けの損害保険
一般的な、カナダへの訪問者・一時滞在者用の緊急医療保険
保険の対象者
主に、旅行者、短期滞在者、ワーキングホリデー、州政府の健康医療保険(以後、健康保険)に加入できない人が利用する。健康保険の取得を待っている期間に加入する人も多い。
加入の条件
健康保険の加入資格がないカナダ滞在者であれば、加入するための条件は特になく、加入時点で健康であればカナダ到着後いつからでも加入できる。学生ビザの学生も加入できる。
補償内容
緊急治療に対しての、医師の診察、治療費(入院、通院)、医師の処方箋薬など。プランによって多少異なる。
「留学生保険」
★学生のための保険
上記保険のほかに、カナダに滞在する留学生のために特別に用意された保険。
加入の条件
●フルタイムの学生として州政府認定教育機関に登録し、通学していること。学生ビザを持っていなければならないという規定はない。2002年の移民法改定により、6ヵ月の短期滞在であれば学生ビザがなくても語学学校に通うことが可能になったため、学校側からフルタイムの証明がでれば、特に学生ビザがなくても加入できる。
●逆に学生ビザを持っていても、学校に行っていない場合は加入できない。
●申請時には、登録している学校名や住所などの詳細を申請書に記載しなければならない。
※州政府認定教育機関とは、正式な単位や卒業証明書を発行する教育機関を指す。Private Post Secondary Education Commission
of British Columbia(PPSEC)に登録している学校などもこれに該当する。
旅行者用保険と留学生保険との違い
保障の内容、金額、保険料が微妙に違っている。これは、対象者が違っているためで、保険会社の方がそれ向けに設定してあるということ。保険会社とすれば、ずっと旅行のみをしている人や毎日スノーボードやスキーなどをしている人と、毎日学校に通っている人では生活スタイルも違ってくるというのが理由で、留学生保険の方が優遇されている。
両保険の利点
▲旅行者用、留学生用保険とも、カナダ全土で適用される。そのため、加入後に移動してもそのために再加入する手続きが不要。
▲ 趣味の範囲であれば、基本的にスポーツでのケガも対象となる。ただし、プロとしてプレーをする場合、カーレースなど キロ以上のスピードが出るスポーツを行う場合は対象外。
ヲ旅行者保険 ほとんどのスポーツがカバーされる。
ヲ留学生保険 バンジージャンプやスカイダイビング、一部を除いてスキューバダイビングなどが対象外となっている。
▲ 国外に旅行した場合にもこれらの保険でカバーできる。
ヲ旅行者用保険 自分の出身国以外の短期間旅行には、そのまま適用される。条件は、旅行期間が、加入期間の半分未満であること。例えば、半年(180日)加入したとして、その半分の3ヵ月(
日)未満の旅行であれば、海外旅行もカナダ滞在と同じ条件でカバーするというもの。
ヲ 留学生保険 アメリカとメキシコへの旅行だけをカバー、それ以外は対象外。海外旅行を計画している学生は、旅行時に海外旅行保険に入るといった選択肢がある。
▲ 健康保険では対象とならないが、この両保険では対象となるものがある。例えば、緊急帰国費用、 州の場合救急車費用など。救急車費用は保険がない場合一時滞在者では約300ドルかかる。
注意点
▲どちらの保険も海外旅行傷害保険のため、健康保険との違いは、持病をカバーしない。保険に入った後、つまり旅行中に初めて起きたけがや病気が対象。出発前からすでに病気だとか治療を受けているというものは対象外にするということが大原則。
▲ 妊娠時の治療も対象外。
◎アドバイス
●両保険に関しては、滞在期間が決まっていないので、とりあえず短期間加入して、切れた時に滞在を延長する場合は再加入するという方法をとってもよい。
● 日本人は一般的に比較的保険加入率が高いが、最近では、日本で保険に加入せずに、こちらに来てあわてて加入するという人も増えてきている。そうではなく、クレジットカードに付随している保険で来てそれを引き継ぐとか、短期間だけでも日本の海外旅行保険に加入して、それが切れる前に上記のような保険に加入する方が安全。
「カナダ国(住居州)外への旅行保険」
★里帰り、海外旅行保険について
これは、カナダ住民用の海外旅行保険。何を持ってカナダ住民とするかは、健康保険に加入しているかどうかが基準。学生でも健康保険に入っているのであれば、これに該当する。
加入の条件
メディカルもしくはその州の保険に加入していること。
補償の範囲
健康保険( メディカルなど)の上乗せ補償として、ケガ、病気の緊急治療にかかる費用を補償。最高2百万カナダドル。
オプションとして飛行機事故、死亡時の補償プランがある。その他、1年に何回も海外旅行に行く人のために1年を通して一定の補償をする年間プランや、途中で旅行を中断しなければならなくなったとか、病気で行けなくなったという時に使えるキャンセルプランもある。
◎アドバイス
健康保険の場合、治療費の一割程度、入院した場合は1日 ドルまでと補償はかなり少額。特に、アメリカなど医療費が高い国への旅行を考えている場合は、保険に加入していくことが望ましい。ちなみに、入院費ではアメリカだと1日3000カナダドルくらいで、これには手術料などは含まれてない。カナダの場合は約1500ドル。この他に、治療費などが上乗せされる。
住宅火災保険
火災はもちろん、それ以外にも、水道管破裂による被害や不法侵入による盗難の被害も補償。
火災保険の特徴としては、自分が被害にあった時だけでなく、相手に被害を与えてしまった時の賠償責任が付いているということ。例えば、アパートに住んでいて、うっかりお風呂の水をあふれさせ、自分の部屋だけではなく階下の住人にも被害を与えてしまったなどの場合にも補償される。
◎アドバイス
家を所有している人は必ず、借りている人でも入っておいた方が望ましい。保険料は家の大きさによって、アパートの場合は、家財の量や木造かハイライズかといった違いによって変わってくる。
以上が、損害保険についての概要である。
保険とは、何も起こらなければ全く必要としないものなので、加入するかしないかは本人次第だが、いざという時、何かあった場合に自分を助けてくれる命綱になるもの。気が付いた時、早い時期に加入を検討した方がよいとのこと。
保険は種類がとても多いので、専門家の意見やアドバイスをきいて、自分の状況や計画に合った保険を選ぶことが第一ということだった。
海外生活をエンジョイするために、うまく保険を利用しよう。
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インターナショナル総合保険の真野尚子さん |
インターナショナル総合保険
上記保険の他に、商業ビジネス保険、自動車保険、3大疾患(心不全、ガン、脳溢血)に対する保険など多種多様取り扱っている。真野さんの他に日本語を話せるスタッフとして宝福絵里さんも常勤している。 (取材 三島直美)