MAPLE 2004
2004年5月 19号 掲載
False Creek 沿いはちょっとおしゃれな散策道。右手を曲がると 「The Silk Weaving Studio」や「Hoshi Sushi」がある。 |
夏が近づくとなんとなく行ってみたくなるのが、グランビル・アイランド。それは潮風を感じるから。なんかちょっとした旅行気分にさせてくれるから。
美味しいものを食べたいから。それとも、何かステキなアートにめぐり会いたいから。理由なんて何でもいいのかもしれない。思い立ったらのんびり、ぶらり、今日はグランビル・アイランドへ。(取材 ミネ内田ビイラー)
素材を追求した手作りハム・ソーセージが400種ある
OYAMA
Public Market、9:00am~6:00pm (毎日)
TEl:604-327-7407
なんとなく日本の名前のような。それもそのはず。店の名の「OYAMA」はオカナガン地方の小さな村の名前。日露戦争で活躍した陸軍元師、小山イワオの名前がジャパニーズキャンプの名として付けられ、それが今でも村の名前として残っているとか。
その村で 年以上前に生まれた手作りのハム・ソーセージ。400種以上あるだいたいの内訳は、フレッシュ・ソーセージが250種、スモーキー・シーズニング・ソーセージが100種、サラミ60
種、ハム 10種、その他いろいろパテやオードブルも置いてある。
素材は常に最高級のものを追求。肉、ハーブ、スパイスと世界中から集められる。添加物は一切なし。商品全部を徐々にオーガニックのものに変えていっているそうだ。ドイツ、フランス、イタリアといったヨーロピアンタイプで、毎週何か新しい味を加えている。ビーフ、ポーク、チキン、ターキー、ラム、グース、ダック、変わったところではバッファローの肉も使っている。神戸牛も今後使いたいとか。
おすすめは、フォアグラのムースとポートワインのゼリー寄せ(Foie Gras Mousse & Sauternes)9・99 ドル/100gフレンチスタイルのサラミ(Saucisson
SEC Traditional )2・ 99ドル/100g、酒、みりん、しょうがを調味料に使ったバーベキュー用のソーセージ(Japanese Chicken)1・59
ドル/100gなど。
選りすぐったチーズが200種類以上、世界最高の生ハムもある
DUSSA'S
Public Market、9:00am~6:00pm (毎日)
TEl:604-688-8881
チーズはあまりにたくさん種類があって、何を選んでいいのか分からないというのが本音。オーナーのレズリーさんにこのお店のおすすめを聞いてみると、Brie de Meaux RAW MILK( 39.86 ドル/kg)と即答。
フランス生まれのブリー・ド・モーといえば、カマンベールと同じくらい有名な白カビチーズの代表。ブリーという名前のチーズは世界中にいろいろあるが、このブリー・ド・モーは世界にひとつ。一ヵ所の決まった農場の牛から採れる牛乳は無殺菌乳を使用。
牛乳の中に自然に繁殖している菌が味に奥行きを出すとか。論より証拠、まずは食べてみては。箱入りのチーズ以外はすべて試食が可能。遠慮しないで、いくつか店頭でつまんでみるのもいいのでは。
このお店では、生ハムImported from Parma Italian Proscuittoもおすすめ。世界でも最高級といわれる生ハム、プロシュット・ディ・パルマはパルメザンチーズでも有名なイタリア・エミリア・ロマーニャ地方生まれ。このパルメザンチーズを作る時に生じるホエー(乳清)を飼料に与えるので、独特のいい風味がある。あまり塩辛くなく、メロン(カンタロープ)と組み合わせれば、文句なしの絶品オードブルに。
パイ好きにはたまらないお店
A La Mode Restaurant
Public Market、9:00 am ~ 6:00 pm (毎日)
TEL:604-685-8335 (電話であらかじめオーダーも可能)
パイ、パイ、パイ、ずらりと並んだパイ。見ているだけでとっても幸せな気分。でも、食べればもっとハッピーになれることうけあい。アップル、バナナクリーム、パンプキン、クリームチーズ、ラズベリー・ルバーブ、ピーカンなど。
カナディアンの一番人気は、バンブルベリーパイだとか。食べたことのない人はお試しあれ。
この店がうれしいのはスウィートテーストだけじゃなくて、温かいミートパイやポットパイもいろいろな種類があるところ。特にポットパイはおしゃれでボリュームたっぷり。
ビーフシチュウ、マッシュルーム、クラムチャウダー、オニオングラタンなど、具だくさん。大きめのスープボールの上にパイ生地を乗せ、オーブンで ~ 分。熱々を食べたい人はオーダーをして、マーケット内を1周すればグッドタイミング。夕方になると売り切れ続出なのでお目当てがある人はお早めにどうぞ。
ノドが乾いたらビール醸造所見学はいかが
Granville Island Brewery
Central Island (Anderson St. 沿い)
10:00 am ~ 7:00 pm
(毎日/夏の間は金・土は8:00 pmまで)
ツアーは12:00, 2:00, 4:00の3回。定員14名なので人数が多いときはいい。
TEL:604-687-BREW(2739)
グランビルアイランドをぶらぶらしていてノドが乾いたら、勉強と実益を兼ねて小さなビール工場見学はいかが。グランビルアイランドビールは1984年に設立。
カナダで初めての小規模ビール会社というだけでなく、小規模ビール会社では初めて販売店を持ち、初めて缶ビールも出した。1995年、グランビルアイランドだけじゃ量産が追いつかず、ケロワナへほとんどのビール生産が移ったが、大瓶だけはいまだにここで作られている。
小さな醸造所ながら、ビール大麦を水に浸ける最初の行程から、最後のレベルを張るまですべてここで行われている。ツアーは 20〜30分ほど。あとはお待ちかねのビールの試飲。その日によって違うが、ライトやダーク、ウィートなど4種類。そして、ビールグラスがおみやげについて、9・75 ドル&TAX。ツアーをした人にはすべて店頭で売られているグッズが 50%オフに。
美味しいおすしを食べてゴージャスな気分になりたい時に
Hoshi Sushi
Creekhouse, 5:30pm~10:00pm (日、月休み)
TEL:604-787-6033(予約専用)
洒落た「The Sand Bar」の店内に入ると右手に大きないけすが、左手に「Hoshi Sushi」がある。えっ、ここカナダなのと一瞬思ってしまう凝ったインテリアはオーナーが特注でデザイン。
雰囲気だけじゃなく、ガラスのショーケースの中は久々に見る新鮮な魚でいっぱい。ローカルのものでは、マグロ、サーモン、ミル貝、ウニ、ヒラメなど、日本からマダイ、アジ、スズキなどの保冷直送が週に2回届く。
でも、本当に驚くのはこれからだ。チーフシェフの星努さんは、日本で本格的な日本料理を極めた人。すし以外の一品にも手をかけ、味だけでなく、見た目にも美しい創作料理といった感じで、次々と出てくる料理は一流料亭並み。豪華なすし盛り合わせ(Assorted
Sushi)は 28・5 ドル。なんといっても絶対おすすめはおまかせコース。
(要予約)45 〜 60ドルぐらいと少々お高めだが、小鉢、前菜、刺身、煮物、すしの盛り合わせとくれば、それも納得。ここ一番決めたいデートに、お誕生日や特別な日にイチ押し。「The Sand Bar」内の2階、3階のシーフードレストランからも好きなものがオーダーできるのもうれしい。
歩くのが楽しくなるオーダーメードの靴
KEN RICE SHOE STUDIO
Central Island (Old Bridge St. 沿い)
10:00 am ~ 5:30 pm (月休み)
TEL:604-647-0393
ウィンドウに飾られた魔法使いの靴のようなスリッパ。写真をカラーで見せられないのがとっても残念。オーナーでもあり、デザイナーでもあるケンさんがそれぞれのデザインによって革を染めている。ちょっとイタリアンぽい色とでもいおうか。
革の部分だけじゃなくサンダルの底やヒールの部分(木製)もこのスタジオで作られている。すべてがハンドメード仕上げ。ちなみにお値段はというと、200ドル前後。
店頭に気に入ったものがなければ、オーダーメードでもOK。注文によっては、お店の商品とほとんど値段が変わらないことも。出来上がりまでに2〜4週間かかるが、わざわざ取りに行かなくてもどこにでも発送してくれる。(日本へも)ぴったりしたサイズがなかなか見つからないという人や、スタイリッシュなサンダルや靴が欲しいという人、ぜひ必見の価値あり。
シルクが織りなす幻想的な色の競演
The Silk Weaving Studio
Creekhouse(False Creekに面し、奥まったところ)
10:00am~5:00pm(毎日)
TEL:604-687-7455
そこだけちょっと時間が止まったような、ゆったりした空間のシルクスタジオ。
もともとはダイアナ・サンダーソンが1986年にひとりで始めたスタジオだったが、今は数人の織物作家が作品を制作し、発表、販売の場となっている。すべてシルクの作品だが、作家によってそれぞれの個性があり、趣きもずいぶん異なる。
日本人作家の久松知佐子さんの作品は繊細で、微妙な色合いが魅力的だ。他の作家が化学染料主体なのに対し、久松さんは草木染など天然染料を使用。糸ももっとも細い物を使ってていねいに織り上げている。久松さんの織っているところを見たい人は、火曜日、木曜日の午後、あるいは水曜日なら1日中スタジオにいるそうだ。
小型のスカーフからドレスまでの作品の他に、いろいろなタイプの染めやよりの糸が取り揃えてあり、編み物に興味がある人ならぜひ訪れてみたいところだ。
1986年からオープン。ビーズ人気は永遠
BEADWORKS
Net Loft,10:00am~6:00pm (毎日)
TEL:604-682-2323
本格的に習いたい人にはワークショップも開かれている。(電話でスケジュールを確認のこと)
店内に入るとあまりのビーズの多さに思わずめまいを感じそう。何千いや何万種類ものビーズがきらきらと目に飛び込んでくる。1986年からオープンしていつも混んでいるというのだから、女性はやっぱりいつの時代も、いくつになってもビーズに夢中らしい。
テーブルにいた何人かに話を聞いてみる。一人はチョーカーを今日はじめて作っているとか。2人組みはグラスホールダー、誰のグラスか分かるようにデザインの違うアクセサリー風のホールダーをなんと
個作っている最中。
難しい針金細工は店のマネージャーが全部手伝っている。初めての人でも作れるようにお店の人が全部教えてくれるのが親切だ。自分で満足のいくものを作りたいのなら、だいたい2時間ぐらい余裕をもって。
友達とおしゃべりしながらなら2時間もあっという間。世界にひとつだけのビーズアクセサリーにチャレンジしてみては。
いろいろなアートが楽しめる
Crafthouse
Mid Island (Cartwright St.沿い)
10:30am~5:30pm (毎日)
TEL:604-687-7270
BC州のクラフト作家100人以上が名を連ねているクラフト協会(CABC)の展示・即売ギャラリー。いろんなアートを見てみたいけど、時間がないし、歩くのもあまり好きじゃないし、という人におすすめしたいのが「Crafthouse」。陶芸、ガラス、染色・織物、木工品など、選りすぐったものがずらり。見るだけじゃなくて、お土産やプレゼント用にも最適。
アジア・ヘリテージ・マンスの特別展示会が5月7日から 31日まで開かれる。日系や日本の作家も数多く出品。ユニークなのは海草(ケルプ)の自然な形を上手く生かしてかごに編み込んだKazuyo
Sasakiの作品。Naoko Takenouchi のガラス、Yoriko Okiのテキスタイル・アートなど、独創的な作品が展示される。ぜひ、お見逃しなく。