SPECIAL 2004
2004年1月 2号 掲載
料理やハーブティーにと一般の家庭にも登場することの多くなったハーブ。ハーブ(herb)を英和辞書で調べると、「風味用(薬用、香料)植物」とある。ここでは香りや風味を添える植物ととらえて、代表的なハーブの利用法についていくつか紹介していこう。
★ハーブティーを楽しもう
@ ミント
ミントには数多くの種類がある。そのなかでも特にティーに合う種類は、オレンジミントやオーデコロンミント、ペパーミントなど。歯磨きやガムでご存知の通り、ミントのスーッとした香りは、心身をリフレッシュさせてくれる。またミントは胃を温めて消化を助け、腸内の余分なガスを出す効果があるので、食べ過ぎて胃がもたれたときやお腹がはっているときにも良い。そうした薬用については、スペアミントとペパーミントが効果は大きい。
煎茶のような色の出るミントティー |
<ミントティーの入れ方>
1.生のミントを先端から5cmほど摘み取って、1人分につき5〜6枚程度の葉を用意する。(ドライハーブなら小さじ1杯を1人分に)。
2.生のミントは、さっと洗って水気をとってからポットに入れる。
3.熱湯をポットに入れ、3分ほどおいて色が出たらカップに注ぐ。
A カモミール
マーガレットのような小ぶりな花をつけるカモミール。気持ちを静かにする作用があるため、いらいらしたときにカモミールティーはお勧め。ドイツの病院では、カモミールティーを夜泣きする新生児に与えることもあるとか。消毒をしたり炎症を沈める作用もあるため、傷口を洗ったり、荒れた肌につけたりといった使い方もできる。
<カモミールティーの入れ方>
1.白い花を摘み取って、さっと水洗いしてからポットに入れ、熱湯を注いですぐにカップに注ぐ。ストレートで飲みにくい場合は、温めたミルクとはちみつを加えるといいだろう。
2.定番ハーブで料理に風味を添えよう。
B バジル
疲労の回復や強壮、消化促進、乗り物酔いの防止、咳、口内炎に効果があるため、古くから活用されてきたバジル。今はその効能よりも、料理に用いる香草としての知名度が高くなっている。料理に使う際は、ドレッシングに混ぜてサラダに加えたり、生のままでパスタのトッピングするのが風味も見た目も良い。オレガノと共に、トマトソースに欠かせない材料でもある。
バジルの風味を存分に生かしたバジルソースも、カナダでなら材料がどこにでも手に入るため作りやすい。
<簡単バジルソースの作り方>
・準備する材料(作りやすい量)
生のバジルの葉(10g)、パセリ(10g)、軽く炒った松の実またはクルミ(大さじ1)、にんにく(1片)、オリーブ油(大さじ2)、パルメザンチーズ(小さじ2)、塩(少々)
材料をミキサーにかけるかすり鉢でつぶしてゆでたてパスタとからめよう。
C ローズマリー
光沢のある細い葉が特徴のローズマリーは、雑菌を殺したり消化を助けるほか、気分をさわやかにする働きがある。料理では葉の部分を生のままか乾燥させて、タイムと同じく、肉や魚の臭みをなくし風味を添えるために使うといいだろう。香りが強いので加減して使おう。
D コモンセージ
セージには多くの種類があるが、食用にはコモンセージと呼ばれる種類を使うのが一般的。セージには消化を助ける働きがあるため、ソーセージの語源にもなっている通り、脂肪分の多い肉料理によく使われる。さらに下痢を止めたり、血液を浄化する働きのほか、ハーブティーにして口内炎や歯肉炎、のどの腫れを抑えることもできる。女性ホルモンであるエストロゲンを含むため、更年期のトラブル症状や生理不順の改善にも効果があるが、妊娠中の人は継続して大量に使用しないよう注意が必要。
★サラダに向くハーブ
できれば旬の時期が望ましいが、生のハーブをサラダに加えて、いつもと違った味わいを楽しもう。
イタリアンパセリ
普通のパセリ(カールドパセリ)と違って葉の平らなパセリで、味は普通のものよりまろやか。
チャイブ
体力増進や、防虫の作用がある。アサツキに似たハーブ。葉を細かく刻んでポテトサラダに加えてみよう。
フェンネル
美容、便秘、肥満防止などの効果がある。刻んでシーフードサラダに加えると良い。
レモンバーム
葉が強いレモンの香りを放つハーブで鎮静作用、発汗、利尿などの効果がある。葉の部分をちぎってサラダへ。フレンチドレッシングと相性がいい。
★ハーブのお風呂で気分もゆったり
お風呂にハーブを使う方法
次のいずれかの方法で試してみよう。
1.ハーブを、お茶の紙パックや布袋に入れてからお風呂に入れる。
2.なべで煮出して、こした液体を入れる。
3.直接、生の葉と茎を束に縛って入れる。もしくは花と葉を直接に風呂に入れる。(どちらの場合も水で軽くすすいでから使おう)。
お風呂に適したハーブ
リラックスしたい人には、ラベンダー、カモミール、ジャスミン、ローズマリー。
冷え症の人には、カモミール、ラベンダー、セロリ、タイム。
疲労がたまっている人には、タイム、ローズマリー、ラベンダー、マリーゴールド、ミント。
不眠症の人には、カモミール、ラベンダー、マジョラム。
お肌を引き締めたい人には、パセリ、チャービル、フェンネル、ローズマリー。
★ハーブでポプリを作ってみよう
花や葉はきれいなものを選んで、浅い容器の上に広げて涼しい日陰に置いて1週間ほど乾かす。ほぼ乾いたら白熱光のライトなどの熱を当てて乾燥させる。その後ビンや袋に入れるなどして好きな形で部屋に飾ろう。
★ハーブで安眠
最近雑貨屋さんやアロマオイルの店で枕型のにおい袋を見かけることも多くなった。この袋を活用したり、自分で小さな袋を作ったりして、そこに穏やかな睡眠を誘う乾燥したラベンダー、ペパーミント、カモミールなどを入れてみよう。先のポプリを枕元に置くだけでもいいだろう。
★ハーブで虫除け
いくつかのハーブのなかにはハーブ自身が害虫から身を守るために発するにおいがある。それを生活に活用することもできる。
タンスの虫除け
乾燥させたハーブをそのまま、または袋に入れて、タンスに吊るして虫よけにすることができる。効果的なハーブは、ローズマリー、オーデコロンミント・ペニーロイヤル・ルー・サザンウッド・タイムなど。
戸外での体の虫除け
カモミールを煮出した濃い目の液体を体に塗る方法がある。
ハーブの活用法はほかにも様々ある。ハーブのある暮らしをするうちに、戸外の草花に向ける目も温かいものになっていくかもしれない。みなさんも春にはプランターを用意して、ハーブを自分で育ててみてはどうだろうか。 (取材 平野香利)
主に参考にしたウェブサイト
● Herb Crafts in Japan ハーブ工房
ウェブ:www.j-herb.com/
トップページから「セーフティガイド」に進むと、体調・体質によって(たとえば妊娠中の人や高血圧の人などが)避けるべきハーブが参照できます。
◎ 安全上の注意 ◎
ここに紹介したハーブティーや肌に触れる活用法については、各自の体質や反応に応じて、各自の責任で服用等をお願いします。