SPECIAL 2003
2003年9月 第35号 掲載
カナダの和太鼓チームの語り太鼓 |
来月9月13日から20日までの一週間、合併された日系ヘリテージセンターと日系博物館の主催によりバーナビーにある日系プレースにて日系ウィークが開催される。
今年で2回目となる日系ウィークは昨年と同様、小沢俊朗バンクーバー日本国総領事を迎え、9月13日(土)の祝賀ディナーで幕を開き9月20日(土)のフェスティバルで幕を閉じる予定だが、今年は日系ウィーク実行委員長の林光夫氏と鮭産業に従事しているヴァジニア佐藤氏の司会進行のもと、日系の人々が多数働いていた鮭缶
詰工場の歴史と、日加修好75周年を記念してこの1週間の間に内容の濃いイベントが用意されている。
今年の日系ウィークの目的は2つあると林光夫氏は語る。「カナダで産まれ、カナダで育った若手の2世は自分達の親の苦労を見てきています。その親が作った伝統とカナダの社会で築き上げた信頼を若い世代に伝えていきたい。それから新しい移住者、短期滞在者の方々にも参加して頂いて、2、3、4世の人達との交わりの機会を持っていただけたら、と思っているんです」
林氏はわざと「日系」という言葉を「ジャパニーズ」と訳さずに使う。日本で生まれてカナダに住む日本人も、カナダで生まれて日本人の親を持つカナダ人も、また国際結婚をして片親が日本人の子供も、全て含めて表す意味で「日系」とそのまま使っているのだ。これは国籍を表す言葉ではなく、日本の文化背景を共有している者達という響きをもつ。1950年代の終わりに戦後の移住者がカナダへ到着し始めた時、日系の会社のために働いたのは日本語のできる2世であった。彼らは新しい移住者を歓迎し、援助の手を差し伸べ、また移住者は日系人保証問題に協力したりなど、相互の助け合いがあった。3G「我慢して、元気に、頑張ろう」の不屈と勤労の精神で世界で信頼を得てきた日系の先駆者達。林氏は今一度、「日系」の人達の中での垣根を取り除き、協力関係を充実させていきたいという思いをこの日系ウィークにはせている。
日系ウィークの始まり
今秋第2回を迎える日系ウィーク。日系ウィークとは、1877年にカナダに移住した記録上最初の日本人移民である永野万蔵氏の125周年、さらに日系人が収容キャンプに強制移動を強いられて60周年を、去年迎えたことで始まったイベントだ。
2002年の日系ウィーク125
昨年は9月13日から10日間にわたり日系ヘリテージセンターで日系文化と歴史に関する様々な催しが行われた。総勢約5000人を超える参加者と、200人以上のボランティアを中心に、幅広いコミュニティー支援のもと大成功をおさめた。第二次世界大戦中、戦後の強制移動と収容所生活体験者の親睦会、満席の観客を魅了した太鼓コンサート、2日間にわたって開かれたフェスティバルのほか、ゴードン・キャンベルB.C.州首相、小沢総領事他多数の来賓の中、日系プレース最終プロジェクトの日系ホーム・ケア付きの住宅の開館式典が行われるなど、多種多様の人々が参加し日系ウィークは大いに盛り上がった。そして、日系ウィーク執行委員長の一人である林光夫氏が昨年「先人たちへの感謝の気持を表すために、これからも毎年、この時期に日系ウィークを開催したい」と述べたとおり、今年も日系ウィークは戻ってくる。
日系ウィークスケジュール表
9月13日(土) 日系ウィーク祝賀ディナー チケット:1人$65, テーブル(10人)$600
ディナーは鮭缶詰工場で働いていた方々の歴史を祝い、日本とカナダが正式に外交を樹立した日加修好75周年を記念して行われる。JALの機内食を担っているIFSCO社によって用意されたディナー(天然の鮭の和食と洋食)に加え、余興サイレント・オークション、ドア・プライズが用意されている。
9月14日(日) ガルフ・オブ・ジョージア缶詰 工場跡とブリタニア旧造船場跡地の訪問
1PM 日系プレースへ集合、バスにて出発 費用:1人$15 リッチモンドのスティーブンストンにある、かつて日系のパイオニア達が大活躍した漁業の業績を偲ぶ、ガルフ・オブ・ジョージア缶
詰工場の史跡とブリタニア造船所跡地をガイド付きのバス・ツアーで訪問。
9月15日(月) 缶詰工場カナディアン・ フィッシング社の見学 1PM 日系プレースへ集合、バスで出発
費用:1人$10 バンクーバーにある現在操業中の缶詰工場、カナディアン・フィッシング社の見学。祝賀ディナーでスピーチを行う工場の副社長であるダン野村氏の缶
詰工場。
9月16日(火) 移住者と日系カナダ人討論会 7PM〜9PM 日系ヘリテージセンター
日系カナダ人と移住者がどのように協力、理解しあえるか…共通の場を求めて、日英両語による話し合い。日系カナダ人および移住者の代表達8人のパネリストによるいろいろな経験談を昨年11月トロントで開催された「ミーティング・ポイント」会議の成果
充実させるために開かれる。
9月17日(水) お茶の会と日系プレース見学会 1PM〜3PM 日系ヘリテージセンター
日系プレースへの寄付者の方々への感謝をこめて、日系プレース基金、ナショナル日系博物館・ヘリテージセンターおよび日系シニアーズ・ヘルスケア住宅協会が寄付者の方たちを日系プレースのオープン・ハウスとお茶の会に招待。
出席を希望される方は、ミワ小森さん宛に604-777-7000まで連絡を。
9月18日(木) 3PM 日系の歴史に関する新しい資料(教材)の公開 7PM 日系の歴史に関する討論会
日系ヘリテージセンター 無料
教師と親を対象とする説明会。第二次世界大戦中に日系人が強制収容されたこととカナダ政府による謝罪につき、新しくBC州政府が取りまとめた約3年かけて書き上げた、小学校5年生と高校2年生向けの教材の活用の仕方についてと、カナダ日系博物館が取り揃えた日系の歴史に関する資料が入った「旅行かばん」および学生の博物館への研修に関する説明。
午後7時からは、ミッジ鮎川博士(日系史全般)、メイ小宮山博士(ローランド河野博士編集の「絶望的に希望なき人々に光が…第二次世界大戦中に強制移動させられた日系人とカナダの教会」の説明)、モウ江崎氏(日系漁業史、サーモン漁について)およびテニィ本間氏(日系人の選挙権の為に活躍した本間留吉研究)による日系の歴史に関する論文発表会が行われる。
9月19日(金)ME & WE CONCERT 8PM 日系ヘリテージセンター 入場料:1人$15
カナダで最初の太鼓グループである「語り太鼓」と日系ウィーク2003委員会の共催によるコンサート。語り太鼓の演奏のほか、ラテン/アフリカの打楽器演奏者あるバート・セイント・アルバート;ファースト・ネーションズ(先住民)の声楽・打楽器グループ、ツァオカム;南アジアとケルト系(英国)の音楽を結びつけたヴィシュワが参加。異なった文化背景の興味深い演奏会から異文化の音楽家との幅広い交流を深める。
9月20日(金) 日系ウィーク・フェスティバル 10AM〜 5PM 日系プレース 入場無料
日本食、天然鮭のバーベキュー、屋台、野菜市場、各種催し、クラフト、実演、子供達のイベントなど盛りだくさん。
(取材 サンプター尊子)
場所:日系プレースの日系ヘリテージセンターへは、スカイ・トレインのEdmonds駅から徒歩約10分。バーナビー市のKingswayとSperlingの交差点南側にある。バスはスカイ・トレインのEdmonds駅あるいはMetrotown駅から106番に乗車、Kingsway
とSperlingの角で下車。
6688 Southoak Cresent, Burnaby
電話: 604-777-7000 実行委員長: 林光夫氏、スタン府川氏