SPECIAL 2003

2003年6月 第26号 掲載


 

失敗しない 中古車の買い方・リースのしかた

       その 1 賢い中古車の買い方
 カナダで中古車を購入する場合、大きく分けて2つの方法がある。中古車ディーラーから購入する方法と個人売買を通 じて購入する方法である。
ディーラーから購入する方法  この場合のメリットとしては、以下の点があげられる。
・いろいろな車種、年式の車を比較し試乗することが出来る。
・購入した車に対して、保証(Warranty)がつけられる場合もある。
 また、ディーラー自体を選ぶのも重要なポイントである。
・中古車販売のライセンスを持っており、実績のある店であるかどうか。
・その店の履歴を、Better Business Bureau(http://www.bbbvan.org/company_reports/)でチェックする。 個人売買で購入する方法  新聞のクラシファイド、車に張られた『FOR SALE』などから個人的に中古車を購入する場合、ディーラーよりも安値で購入できる場合もある。と同時に落とし穴も多いので、できれば友人、知人、または誰かからの紹介があるような人物から購入するのが安全。ライセンスの無いディーラー、または『curber』と呼ばれる業者からの購入は避ける。
 Curberとは、走行距離計(odometer)の巻き戻し、車の履歴の改ざんなどの不正を働いて中古車を安値で販売する業者。知らない相手から車を購入するような場合は、以下のような点に注意。
○携帯電話、ページャー(ポケベル)でしか連絡が 取れない。
○オリジナルのVehicle Registrationを見せない。
○車の所在地を明らかにせず、いつも買い手のところまで持ってくる。
○現金支払いを要求する。
○複数の車を売りに出している。
購入時の注意点
 では、実際に購入する際に注意すべき点はどこか。バンクーバーで広く中古車売買に携わっているジョー和田さんに伺ってみた。
@ 信頼できる相手かどうか
 ディーラーであっても、売りっぱなしというところが多い。何かあったらディーラーに相談すればいい・・・とはいかない場合が多いことを覚えておこう。
 逆に、中にはお客の信頼が一番というディーラーもある。友人、知人からの口コミ情報や、店のオーナー、セールスパーソンとよく話をすることで相手を見極めること。
A 値段  注意したい点は、一般的な同年式・同車種に比べて安い値段がついている車は、それなりの理由があるから安いという点。
 では、値段自身は不自然ではないが、本当に古くて値段が安い車の良し悪しはどうやって判断するか。誰でも確実に利用できるのはBCAAのVehicle Inspection Service。BCAAのVehicle Inspection Centre (3016 Beta Avenue, Burnaby)へ車を持ち込めば、プロの整備士がチェックを行ってくれる。($95。非会員は$114。)また、出張サービス(グレーターバンクーバー地域以内)もある($120、非会員$144)。詳しくはhttp://www.bcaa.com/auto/buysell/inspection.aspを参照。
B ローカル(グレーターバンクーバー内)の車かどうか
 カナダでは融雪剤で除雪を行うため、これに含まれている塩分で車は錆に侵食されていく。そのため、積雪地域とそうではない地域(例えばバンクーバー)では痛み具合に大きな差が出る。当然価格にも差が出るはずだが、この事実を告げず、表面 の塗装だけで錆を隠し、塩害を受けていない車の相場で売っている場合もあるので注意。こういう車はすぐに錆が浮き出てくる、マフラーには穴が開いてエアケアを通 すのに多額の修理費がかかるなどの「おまけ」が付いてくる。
C 整備状況・事故車かどうか
 今までの修理の記録や領収書が残っているなら、それを確認する。それらがないなど不安な点が残る場合にはICBCのVehicle Claims Historyをチェックする(http://www.icbc.com/buy_car/vehicle_claims_history.html。$20プラスTax)このレポートには、その車の修理の履歴がリストされている。ただし、ICBCにあがったクレームについてのみ記録されている点に注意。
D 担保権
 リース中の車には、担保権(Lien)がついている。すなわち車に残っている未払いのリース料は、車の所有者に支払う義務があるというもの。リース中なのを知らずに購入した場合でも支払い義務は発生するので、結局購入代金と残りのリース料の両方を払わなければならなくなる。Lien Searchは最寄りのDriver Services CentreかPersonal Property Registryで可能(有料)。詳しくはPersonal Property Registry(604)775-1043 (inside the Lower Mainland)(250)387-6881(outside the Lower Mainland)に。
E 走行距離
 一般的な年間走行距離は約20,000km。その車の走行距離に不自然さがないかどうかをチェック。
 和田さんによれば、自分のニーズを見極めることも大切とのこと。短期(1、2年)の滞在中だけ必要というならば、それほど高い車を買わなくても十分。ところが、日本の中古車市場の感覚から古い車を避け、$15,000ほどの車を買ったものの、滞在中に作った傷、へこみなどで帰国前に売却できたのは$5,000がやっとという例もあったとか。だったら最初から$5,000程度の車を購入しておけば・・・という話になるが、購入時に良い相談相手がいなければ、こういう判断は難しいのも事実。結局、最初に戻るが、信頼できる相手を見つけるのが良い中古車選びの鉄則ということになる。

 

その2 もう一つの選択肢「リース」
 カナダでは車のリースというのも一般的。どういう仕組みなのかをRICHMOND INFINITI NISSANの福島竜さんに伺ってみた。 リースとは  リースというのは簡単に言ってしまえば、借りている間に下がってしまった車の価値を、リース料という形で支払うという仕組み。そこで、リース契約ではまず借りる期間と、その期間の終わりにその車がどれくらいの価値を持っているか(残存価格と呼ぶ)を設定することから始める。例えばリース期間を1年とした場合、リース開始時の価格は$20,000、それがリース終了時(1年後)には$14,000になっている・・・といった具合。その他の諸経費等を無視し、単純に計算すると、その差額$6,000がリース料金となり、月数(12)で割った額プラス金利が月々の支払額となる。
 一般のレンタカーの料金は、短期間(日・週単位)のレンタルで利益が出るように高めに設定されているため、同じような期間車を借りた場合、リースの方がかなり割安となる。
 ただしリース契約内容にもよるが、リース期間中に解約する場合でも期間満了までの残りのリース料を差損金という形で支払わな

RICHMOND INFINITI NISSAN 福島 竜さん 13220 Smallwood Place, Richmond, BC V6V 1W8 Tel (604)273-1661

ければならない場合もあるので、契約時に内容を確認すること。
短期リース
 1年未満のリースを短期リースと呼び、中古車だけが対象となる。福島さんによれば、お客様から相談を受ければ、ニーズにあった中古車をすぐに選び出せるそうだ。制約事項としては、月あたりの走行距離が2,000kmを超えないローカルユースのみ。(カナダ横断などの目的には使用しないでくださいとのこと)

 月々のリース料は、借りる期間・車種はもちろんだが、リースの開始・終了時期によっても左右されるため、お客様からの相談を受けて初めて決まるとのこと。短期リースを考えている人はまずは福島さんに連絡をとってみよう。
長期リース  
1年以上のリースを長期リースと呼ぶ。この場合は新車も対象となる。
 全体を通じての重要なポイントとしては、信頼できる専門家を見つけ、アドバイスをもらうことが大切とのこと。特に車に関してはいつ、どこにどんな落とし穴があるかわからないので、いつでも相談できる専門家の存在は大きな安心材料となる。      (取材 平野直樹)

中古・新車売買、およびリース
 ジョー和田さん Tel (604)240-3075 1966年にカナダに渡って来た和田さん。最初は理・美容室を経営。その後クラブの経営にも乗り出し、幅広いネットワークを築き上げていった。得意のゴルフはプロ級。その後、今までの人脈を生かし、特定のメーカー、車種にとらわれない幅広い車売買の相談にのるようになった。現在では、お客様のニーズに合うよう全メーカーの新車・中古車を扱うように。