メープルロード2003
2003年2月 第12号 掲載

  生命の息吹きを感じる春 イースターを祝おう!

   


生卵から作り、マーカーで着色した手作りのイースター・エッグ

  スーパー・マーケットやギフト・ショップなどでは早くもイースターを祝う卵やうさぎのグッズにあふれている。日本ではあまりなじみのないイースター。それって何?という人のために、イースターの意味や由来について紹介しよう。
 イースターは、十字架にかかって亡くなり3日後によみがえったイエス・キリストの復活を祝う日で、復活祭とも呼ばれる。教会暦のなかでは最も古く、キリスト教の発祥とほぼ同時期に始まったもので、キリスト教徒にとってはクリスマス以上に重要な祝日である。
 「イースター(Easter)」の名は「Eostre」や「Ostara」と呼ばれていたアングロ・サクソン民族の春の女神に由来し、ドイツ語でOsternとなり、英語ではイースター(Easter)となった。厳しい冬の後の命の芽生える春を祝うヨーロッパの風土で、イエス・キリスト復活の命を象徴する祭りが始まったことで、春の女神イースターの名に「復活の祭り」という意味が新たに授けられたのである。
  毎年日の変わるイースター
 今年は4月20日がイースター・ホリデーだが、2004年のイースターは4月11日、2005年は3月27日である。どうしてこんなに日が違うのか。それはイースターが「春分後の最初の満月から数えて最初の日曜日」と定められているからだ。そのため、イースターは3月22日から4月25日と、ひと月もの間を移動する祝日となっている。ちなみにこの日の決め方は、325年にローマ皇帝コンスタンティヌスによって開かれたニカイア会議で定められたものである。
卵とウサギはイースターの象徴  
イースターと言えば、イースター・エッグ、イースター・バニー、と卵やウサギが欠かせないが、ではこれらはイースターとどのような関係があるのだろうか。
 そもそも古代から西洋では卵は「新しい命や永遠の命の象徴」とされてきた。そこにイエスの復活、永遠の命のイメージが「堅い殻を割って雛が出てくる」卵に結び付けられた。そして卵がイースターの祝いに欠かせないものとなった、というのが一般 に語られる理由のようだ。他には、キリスト教で四旬節(Lent)と呼ばれるイースターに先立つ46日間、イエス・キリストの受難と死を思い返して、肉・卵などのぜいたくな食品を断ち、祈りに励む期間がある(ただし、日曜日は除く)が、その春先に向かう断食期間にニワトリから多くの卵が産まれてしまう。そのため、中世期にはキリストが十字架にかけられた受難の日の一日前に、蓄えられた卵を領主には物税として、教会には復活祭の祝福を得るためにと納めていた。また、教会に納める祝福の卵にはキリストの流した血の象徴である赤色を塗っていた。そして人々は教会に納めた後も、残りの卵を食べる必要にも迫られていたことから、イースターと卵が結びついたという説もある。
 またウサギとイースターの関係についてはこんな話がある。昔ドイツのある村で、大飢饉があった翌年、イースターのご馳走にできるものが卵以外になかったため、村人たちはそれに色を付けてプレゼントすることを考えついた。イースターの日、村人たちはこっそり森の中にその色付き卵を隠しておき、子どもたちに探させた。きれいな色の卵を見て子どもたちは不思議に思ったが、ちょうど飛び出してきたウサギを見つけて「ウサギが卵を産んだ!」と大喜びしたという。
 この話だけではなく、祝福の卵に意味づけをしたいと願ったキリスト教の指導者たちによって、各地方でそれぞれニワトリやコウノトリ、キツネなどの動物がその祝福の卵を産むものとして選ばれたが、ウサギが各国で多産のシンボルとされていたことから、イースターとの結びつきが強くなっていったという説もある。
遊んでみよう!エッグ・ハント&エッグ・ロール
 卵を家の内外に隠しておき、それを探し出すという「エッグ・ハント」や、着色されたイースター・エッグを坂の上から割らないように転がす「エッグ・ロール」はイースターでの慣習的な遊びだ。
 エッグ・ハントに関しては最近、本物の卵ではなく卵の形をしたチョコレートを使ったり、卵型のプラスチック・ケースを使って遊んだりもするが、くれぐれもゆで卵を隠したまま、数ヵ月後に発見!なんてことにはならないよう注意しよう。

 

★イースター・エッグ作りにチャレンジ!★
 色とりどりのイースター・エッグを家庭で作って飾ってみよう。生卵はすぐ割れてしまうのでは?と心配してしまうが、内側の薄い膜があるためそう簡単には割れたりしない。でも小さい子どもと一緒なら、ゆで卵を使う方法が簡単。着色も天然の材料を使う方法もあるので、お好きな方法でトライしてみては。
★イースター・エッグの作り方★
生卵を使う場合
| 卵に針で上下に穴を開け、片方から息を吹き込んで、中身を取り出す。
 (このとき中の黄身をつついてつぶしてから取り出すと簡単。)
} 卵の殻の中を水で洗う。
~ 絵の具と筆で色づけしたり、スポンジに絵の具をつけて着色する。 小さく切ったカラフルな布をボンドで貼り付けてもよい。
ゆで卵に着色料を使って
| お湯をマグ・カップ半分に満たし、酢をスプーン1杯入れる。
} 湯の中に1、2滴の着色料(フード・カラリング)を入れる。
~ 1分間くらいゆで卵を色の付いたお湯につけておく。
取り出して紙タオルで卵を拭く。
任意のマーカー等で絵を描く。 天然の材料で着色する場合
| 生の卵を小さいなべに入れて、卵にかぶる程度に水を入れ、酢スプーン1杯を加え、さらに着色に用いる材料を入れる。(下記参照)
} @を火にかけ、沸騰したら、火力を弱めて15分ほどゆでてから取り出す。
 着色に適した材料 ・黄色 ターメリック
・オレンジ たまねぎの茶色の皮
・淡い赤 クランベリーやラズベリー
・緑 黄色いりんご
・青 ブルーベリー
・ベージュや茶色 濃い目のコーヒー